高血圧治療においては血圧の管理のために降圧剤が用いられるのが一般的であり、それと並行して生活習慣の改善を行うことによって根本治療が目指されます。多くの患者においてはこういった高血圧治療が徐々に功を奏していくものの、血圧のコントロールがうまくできずに合併症に至ってしまう場合も稀ではありません。合併症には恐ろしいものが多数あり、動脈硬化が最も有名なものです。しかし、高血圧性脳症もまた致命的となるリスクがあるものです。高血圧性脳症は頭蓋内の圧力が上がってしまうことによって様々な症状が生じる疾患です。通常は頭蓋内の圧力は制御されていますが、その制御機構を越えるような血圧の上昇が起きてしまうことがあります。それによって血管から血しょうがしみ出していくことになり、頭蓋内の圧力が高まってしまうのです。頭痛やめまい、意識障害など多様な症状が生じることがあるリスクの高い疾患の一つです。
高血圧治療ではこういった合併症を防ぐために血圧を正しくコントロールすることが大切であり、個人に合わせて薬剤を選択することが必須です。一つの薬ではコントロールが難しくとも複数を用いれば実現できる場合もあります。そういった際に便利なのが配合剤であり、高血圧治療においては頻用されます。配合の組み合わせの一覧表も作成されて配布されており、現場ではその一覧表に基づいて適切な選択が行われています。こういった配合剤とその一覧表があることによって薬剤師の服薬指導も容易になっています。高血圧は自覚症状がないことからコンプライアンスが悪いことが多く、複数の薬を飲ませるというのが難しい場合も多いのです。それが一剤になっていることで飲み忘れがなくなることに加え、一覧表があることで各成分の注意事項について薬剤師も指導のし忘れがなくなるのです。